名医?迷医?

家の近くに動物病院がある。

正直、外観から、この動物病院にだけは、お世話にならないだろうな・・・と思っていた。

チョコ太がウチに来てから1週間たった日のこと。

その日はものすごく暑い日で、チョコ太がいる部屋は扇風機をかけていただけど、エアコンはつけていなかった、というか、エアコンがなかった。

このあたりは夏もそんなに暑くならないし(冬はものすごく寒い)、エアコンがある家のほうが珍しいと思う。(時代遅れか?)

夕方あたりからチョコ太の元気がないことに気がついた。

あんなに元気だったのに、なぜ?

病気?

そういえばチワワはすぐに膝のお皿がずれてしまうんだった!!!まさか、ずれたか?!

「どうしよう・・・どうしよう・・・」

今は日曜日の夜6時。みてくれる動物病院があるだろうか?

でも、まだ動物病院調べてない!どうしよう・・・

「はっ!!! 家の近くに動物病院があるじゃないか!!!」

さっそく電話。

意外にもきさくな感じ♪

「みてあげるけど、今ね、骨折なおしてるから。終わったら電話するから何番?1時間半ぐらいかかっちゃうけど。」

きっかり1時間半後に電話。「連れてきていいよ」

「すぐ行きます!!!」

病院に着くと、ドア、窓あけっぱなし。網戸なし。

だから診察室に虫ブンブン。

息子がおそるおそる私の袖をひっぱり「ママ、カマキリがいる・・・」

指差した方を見ると、天井にでっかいカマキリが!!!

「エサなにあげてるの?」

はぁ?エサ?

「ドッグフードなんてあげてちゃダメだよ。犬はさ、食肉目なんだから、生肉あげなきゃ。広辞苑みてごらん」

きったない広辞苑をパパに渡す。

「犬のページみてごらんよ」

パパもまじめに「犬」を引く。

「なんてかいてある?」

「食肉目と書いてあります」

「でしょ。」

そんなことはどうでもいいから、チョコ太みてくれ!!!

「ドッグフードなんてあげてるからさ、みんな病気になっちゃうの。うちなんて5匹飼ってるけど、みんな健康だよ」

奥の冷蔵庫(らしきもの)から、でっかいビニールに入った肉を出してきた!!!

クサッ!!!!!!!! 死ぬ!!!!!!!!

「こんぐらい腐ってても平気なの。」

耐えきれず、息子とともに診察室外(=駐車場)に避難・・・

一人取り残されたパパがチョコ太とともに、必死に先生の腐った肉講義を聞いていた。

で、結局診断は「軽い熱射病だね。」

一応、聴診器で胸の音も聞いてくれ、心配してた足もみてくれた。

若干、診断に疑いを持ったが、壁に貼ってある薄汚れた紙が「獣医師免許」だということが分って、一安心。

最後に一言「誰も僕の言うこと信じてくれないんだよね?。まあ、僕のこと信じないんだったら、ドッグフードあげて。でもそれで病気になって僕のところ来たら、その時は診療費高いよ」と笑って、見送ってくれた・・・

次の日、親に先生のことを話すと、

死んだばあちゃんが先生と仲良かったらしく、ばあちゃんちの猫はみんなあの先生にみてらもっていたらしい。

料金も安くて良心的だし、頼んでもいないのに、猫が病気のときは毎日のように往診に来てくれたらしい。

いい先生だな・・・

動物が本当に好きなんだな・・・

でも、生肉か・・・

先生ごめん・・・生肉はまだ無理かな・・・これから先も無理かも・・・



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